デビュー1周年、おめでとうございます。


 この世界に存在している人間に向ける感情にしては、どろどろしていてきっといや、確実に気持ちが悪いと思う。およそ人に対して抱いてよい感情ではない。だって自分に置き換えてみたらきっと気持ち悪くて耐えられないだろうから。

危険で気持ちの悪い感情を彼に抱いている、ということに自覚的でありたいと思う。

しかし、そう自覚的であっても私はアイドルが好きだ。


 彼の好きなところ

彼の顔が好きだ。鋭く切れている目頭が好きだ。(蒙古襞の自分からすると理想的な目頭)涙袋の線が好きだ。水分量が多く、光に反射してキラキラと輝く瞳が好きだ。キュッと口角が上がっている口が好きだ。ストレスフリーで何もスキンケアをしていないのに綺麗で不健康なほどに白い肌が好きだ。(ときたま肌が荒れているところを見ると、彼も同じ世界の同じ理の中で生きる人間だと実感するから好きだ)


つるんとした喉仏が好きだ。まろい肩が好きだ。ぽよぽよの幼児体型(自称)なお腹が好きだ。骨張った手が好きだ。彼の丸い後頭部が好きだ。


伸びのいい滑らかな高音が好きだ。四六時中歌ってしまうほど歌うことが好きな彼のことが好きだ。


好きになったらとことん極め抜けるところが好きだ。努力を好きなことだからって言えるところが好きだ。言葉遣いが丁寧なところが好きだ。SixTONESの中では喋りが不安定なところが心配になるけれども好きだ。深くお辞儀をするところが好きだ。


 沼落ち備忘録

彼のことを好きになってまだ1ヶ月と少ししか経っていない。だけれども、彼に対して好きだと思うところがこんなにも出てきて正直自分でも驚いている。


彼の存在を認識したのは、約10年前。すでにジャニーズが好きだった妹が見ていたザ少年倶楽部。たしかそこで、彼が最も嫌であろう認識の仕方をした。

2018年、ジャニーズから離れていた私はKing & Princeがデビューすると知り少なからず驚いたことを覚えている。今から約10年前(当時であれば7年前)の少クラでよく名前を見た現SixTONESのメンバーではなかったからだ。


それから程なくしてジャニーズJr.がYouTubeを始めるとTwitterで知った。ジャニーズという完全要塞のような存在がこちら側に少し寄ってくれるんだと思った。物は試しにと1番初めの動画を見たことは覚えている。昔の記憶で止まっていた彼らはこんな成長を遂げたのかと可もなく不可もなくな感想を抱いた。2018年当時は、若手俳優のいわゆるヲタクをしていた。だからか、特に刺さることもなく他の動画を見ることはなかった。

『JAPONICA STYLE』が公開されたときのこともなんとなく覚えている。1番初めの感想はどこかKPOPぽいだった。今思えばKPOPもジャニーズもよく知らないくせによくそんな感想が思い浮かぶなと当時の自分をけちょんけちょんにしたい。ただ歌が耳に残るな、と気づいたらよく聴いていた。


2019年に入るとやっとジャニーズに足を踏み入れた。そこからは流れるようにデビュー組、ジャニーズJr.も推すようになった。ここで特定のグループのみYouTubeをみるようになり、毎週更新されて推しの新たな姿を見られることに喜んでいた。友達にはSixTONESSnowManの掛け持ちのヲタクがおり、勧められたりでSixTONESのパフォーマンス動画を見るようになった。『Amazing!!!!!!』も車の中で何回か聴いたことを覚えている。


2019年8月8日、この日私は東京ドームにいた。前々日に現場のため東京入りしていたが、運悪く仕事の研修が8日に入ったため東京と地方を行ったりきたりしていた。新幹線のなかで髪の毛を整えつつ初めての東京ドームにワクワクしていた。


東京ドーム近くで待ち合わせの友達に会うためウロチョロしていたが、その異様な雰囲気に少し圧倒された。いろんなグループのヲタクがごちゃ混ぜにジャニーズJr.の祭りを待ち侘びている。これから何が起こるのだろうか、期待と不安とが折り混ざったような高揚感に該当担でない自分ですら襲われた。


OPをみたとき、ピンときた。この東京ドームでSixTONESSnowManはデビューを発表するのだろうと。別のグループを応援していた私は、扱いの違いに不満を抱くレベルで両方を応援している友達によかったねおめでとう、と声をかけただけであった。


8.8を最後にジャニーズへの興味を失っていた私は、別の人を応援しはじめた。それからはTwitterや友達の話からでしか彼のこと、グループのことを知ることはなかった。デビュー曲や、出されるシングルをなんとなく聴いてみたりとかそれくらいの距離感だった。


環境が大きく変わってからは、テレビや動画を見るということが出来なくなり代わりと言ってはなんだが数年ぶりにソシャゲを始めた。私の周りには類友ばかりだからか、ほとんど同じゲームをやっていた。2次元のキャラクターやゲームのストーリーにはまり込んでいき、心のどこかで自分はやはり2次元のヲタクが向いているんだとそんなことすら思った。とあるゲームの1周年イベントでは号泣するほどに本気でストーリーにのめり込んだ。だけれどもそのときは突然やってくる。推しキャラクターのメインイベントが発表されたときだった。新たなストーリーが投下されることとガチャで推しキャラクターを引けるのかということに怯えながらもドキドキしていた。その時期は長時間の音楽番組がよくやっていて、それもその中の1つだったはずだ。


たしかお風呂に入る直前だったと思う。彼ともう一方で色っぽい歌を歌う、そんなコラボ企画だった。今までに彼のことを何度だって見たことがあった。彼の歌だって聴いたことがあった。8.8では間接的に(そういえてしまうほどに所謂天井席だったのだ)彼のパフォーマンスを見ていたはずだった。


衝撃を受けたようにテレビから目を離すことができなかった。瞬きするのも惜しいほどに、テレビの中で歌う彼に釘付けだった。カメラが斜めから彼を捉えたことが、私の中で決定打になった。彼の後頭部の少し刈り上げのようになっているところ(髪型に知見がないので表現が合っているか分からない)が映り、私の脳内は彼のことでいっぱいになった。


歌唱が終わるまでドアの前で突っ立っていた私は、胸が昂るのを抑えるために勢いよくドアを開けた。私は彼のことを知っていたはずなのに、知らない知らない知らない。熱湯につかり茹っていくのと同じように、私の心も彼を認識したことで急速に心拍数が上がったことだろう。


2回目の決定打は通勤中のことだ。音楽番組の翌日に確かめるため、グループの曲を改めて聴いたとき彼の声を認識すると心臓がぐるぐると甘く痛むのだ。もうこれは言い逃れできない。彼という人間を好きになったのだ。そこからは簡単で今まで見てこなかったYouTube、たまたま録画してあったザ少年倶楽部を片っ端から再生していった。見るたびにグループのことが好きになっていくし、見るたびに彼きのことも好きになっていく。その頃の口癖は「どうしよう、こわい」だ。以前から存在を知っていた人を、改めて認識して好きという感情を抱く自分がなんだか小っ恥ずかしく、こう言っていた。


たしかに、自分でも不思議だと思う。以前は彼に対して何も思っていなかった(しかしグループの中なら彼の顔が好きと言及はしていた)のに、今は彼の一挙一動を目が勝手に追ってしまう。歌声だってこれかな、と聴き分けようとするし彼の写っているであろう雑誌も見られる限り見た。


その中でも彼の人間性が垣間見えるところが読んでいてドキドキしたし何より、彼のことが好きだなと思った。今までにもアイドルという人を好きになったことがあるから、そこは弁えているつもりだ。ある雑誌で彼は彼自身のことを、望まれている彼のイメージを自分がそうであるように語っていた。正直真偽のほどは関係ない。彼が、そこを意識して言葉にしたかというのもこの際関係ない。ただただ、彼のつくるアイドルという虚像がいとおしい、そう思った。


ある同担アンケートで、彼への気持ちという項目があった。人によってはリア恋枠が圧倒的になったりするのだろうが、彼はひと味違った。1番多かった感情は『入信した』。自分も彼に抱く感情がどれに近いかというと、たぶんそれになる。彼はきっと言葉通りの、正しくアイドルなのだろう。



心で頭ではっきりと彼という輪郭を認識したのは本当に最近だ。過去の映像を見ていると、なぜもっと前にハマらなかったのだろう(新規あるある)という気持ちはわいてしまう。だが同時に、彼を好きになるのはきっとこの今のタイミングなのだろうとも思う。彼が昔から素敵な魅力溢れる人なのは変わらないが、いろいろなコンテンツを通ることで心の琴線が彼に触れるようになったのだと思う。


そしてこのブログを書こうと思ったきっかけである言葉、


 デビュー1周年、おめでとうございます。


彼の、彼らのおめでたい日を言葉で祝うことができて自分はとても幸せだと思う。これからも彼のことをもっと知っていくのがとても楽しみだ。また彼らの魅せる音楽を通しての世界観が、どんどん広がっていくことが純粋にすごいと思うし、ワクワクする。


しかし自分の感情に自覚的でありたい、それだけは守りたいと思う。




 以上沼落ちブログでした。